キリル文字は | ギリシャ文字の直接の子孫ともいわれ、東ヨーロッパを代表する文字の一つです。特にロシアにおいて形が整えられたこともあり、ロシア文字とも呼ばれています。しかしながら、東欧諸国全般で使用されており、国や地域により若干違う文字を使う場合もあります。 |
キリルとは | この文字の創始者キリル(キリロス)の名前にちなんで付けられた名前ですが、実は、キリロスがこの文字を作ったわけではありません。キリロスは、この文字と親戚関係にあるグラゴール文字というキリル文字とは見た目の異なる文字を東欧宣教、とくにスラブ民族への宣教のために9世紀ごろ作り上げました。 キリル文字はキリロスの弟子たちが作ったといわれています。この文字の名前の矛盾は、キリル文字をキリロスが作ったという誤った伝説よるものと思われます。。 |
文字数 | 厳密には、ロシア文字、イコール、キリル文字ではありません。ロシア文字とはキリル文字の一部を手直ししたものです。キリル文字はもともと43字あり、大半がギリシャ文字からの借用で、一部をグラゴール文字からも借用しています。その後ピョートル大帝の治世になって、34字に削減され、1710年、市民用活字体を制定しました。これが近代ロシア語アルファベットの起こりとなりました。 |